コマツICTの技術力

 今回は、現在、埼玉県さいたま市西区で急ピッチで作業を進めている緊急浚渫工事(びん沼川掘削工)についてレポートします。
 この工事は、びん沼川に隣接する調節池の掘削と伐採が主な仕事です。
 発注者の埼玉県川越県土整備事務所様からの仕様書(工事を行うに当たって設計図面だけでは表現できない材料の品質や製造メーカー、施工の手順などを具体的に施工者に指示する図書)によりICT建設機械を導入した作業が含まれています。
 ICT建設機械とは、情報通信技術を取り入れた重機のことです。
 近年、建設業界でも人手不足は深刻な問題で、特に土木工事においては重機を操作できても床付け掘削や法面整形など高度な技術を持つオペレーターがいないと現場ができないという問題がありました。
 そんな問題を大きく改善できるのがこのICT建設機械です。
 コマツカスタマーサポート様に全面協力していただき、ドローン等のICT機器で現場を計測して3次元データを生成し、マシンコントロール機能搭載の20tクラスの07バックホウにデータを導入させました。バケットの刃先に高さを設定することで所定の高さ通りに掘削作業を行うことができ、高さを管理するための丁張や手元の作業員の配置など必要なく、オペレーターはストレスなくスムーズにバックホウを操作することができました。床付け面の高さも±5cm以内に収めることができ、精度の高い施工となりました。
 近年人手不足や作業の簡素化などの問題がありますが、最新技術の導入により私たち建設業界にも一点の明るい兆しが見えた現場でした。

よかったらシェアしてね!